省エネ適合義務建築物
- ENE建築
- 6月15日
- 読了時間: 3分
更新日:7月14日
【省エネ適合義務建築物とは?】
→2025年から義務化される建築物の省エネ基準
2025年4月から、すべての新築住宅・非住宅建築物に省エネ基準への適合が義務化
この制度の対象となる建築物を「省エネ適合義務建築物」と呼びます。
■ そもそも「省エネ適合義務建築物」とは?
これまで省エネ基準への適合が義務づけられていたのは、延べ面積が300㎡以上の非住宅建築物に限られていました。
しかし、2025年の法改正により、新築されるすべての住宅・非住宅建築物が、建築基準法上の「省エネ基準」に適合する必要があります。
つまり今後は、戸建て住宅や小規模店舗なども含め、すべての建築物に省エネ対応が必須となるのです。
■ なぜ省エネ基準が義務化されるのか?
建築物の省エネ性能向上は、地球温暖化対策の一環として非常に重要です。
家庭やオフィスなどの建築物分野は、日本のエネルギー消費全体の3割以上を占めているといわれており、その対策が急務となっています。
義務化により、次のような効果が期待されます。
光熱費の削減
快適な室内環境の実現
将来的な資産価値の向上
国全体のCO₂排出削減への貢献
■ 適合義務の対象になる建築物
以下のような建築物が対象になります。
建築物の種類 | 適合義務の対象 |
戸建て住宅 | ○ |
集合住宅(アパート・マンション) | ○ |
店舗・事務所・工場など非住宅 | ○ |
増築や改築工事 | 〇 |
用途変更のみ | ✖ |
大規模な改修(リフォーム・リノベーション) | ✖ |
※規模や防火地域等でにより対象外になる場合がございます。
■ 適合義務と適合判定の対象になる建築物の違い
200㎡未満の平屋建て(住宅・非住宅両方の)建築物は適合判定は不要となりますが、
適合義務の対象となります。
■ 設計・申請時に必要な対応
建築主・設計者は、建築確認の申請時に省エネ基準適合の計算書類を添付する必要があります。
主なポイントは以下の通りです:
外皮性能(断熱性能)の計算(一部対象外建築物あり)
一次エネルギー消費量の計算
上記計算の根拠資料
計算結果が基準を満たしていることの確認
所管行政庁または確認検査機関への提出
■ どう対応すればいいの?
建築士・設計事務所の皆さまにとっては、
今後、省エネ計算書類の作成が業務の一部として不可欠になります。
「自社で対応するには時間が足りない」「専門的な部分は外注したい」という声も多く、
簡易計算サービスや外部の省エネ適合判定支援を活用するケースも増えています。
■ まとめ:早めの準備がカギ
2025年の完全義務化まで時間は限られています。特に設計や申請に関わる方は、
新制度への理解と対応フローの整備が急務です。
当社では、実施設計前の簡易計算や、
省エネ適合判定申請書の作成サポートも承っております。ぜひお気軽にご相談ください。



